初対面の人に好印象をもたれる会話術を、心理学で解説します

 

人に好印象を持ってもらうためにはどうすればいいのか?

初対面のときの第一印象が重要だと心理学では言われています。

そこでこの記事では、これから長い付き合いになる人に好印象を持ってもらうための心理テクニックを紹介します。

人との出会いをより良いものにすることができる、知らなきゃ損する情報です。

 

初対面の人との会話を盛り上げる必要はない

会話術の指南書などでは、よくこんなタイトルで会話のコツが書かれています。

「初対面の人と盛り上がる会話術!!」
「スマートに流れるような会話をする方法」
「初対面でも盛り上がれる20の話題」

でも、ちょっと待ってください。
初対面の人と会話する際に一番重要なことって何でしょうか?

その場の会話が盛り上がること?
スマートに途切れない会話のキャッチボールができること?
楽しく会話をすること?

これらは全部「その場しのぎ」の方法でしかありません。
初対面の人ともう2度と会うことがないならば、それでOKです。

しかし、これからその人と良い人間関係を作っていきたいときには、まったく見当違いな目標を立ててしまっています。

その場しのぎの発想は絶対にダメです。

初対面の人と会った時に、一番重要なこと。
最終目標は「あなたに好印象を持ってもらうこと」です。

「感じの良い人だったな」
「またあの人と会って話しをしてみたいな」

そんな風に思われたらゴールです。

なぜなら第一印象が良いと、その場限りではないすごい効果が生まれるんです。

 

第一印象が良ければ、欠点すら好印象になる!?

ポーランド出身でアメリカで活躍した社会心理学者のソロモン・アッシュは、印象形成実験と呼ばれる実験を行いました。

その実験内容は、まず人の性格の特徴を並べた2つのリストを用意して、そのリストを見てどんな印象の人物か被験者に想像してもらうというものです。
1つ目のリストには「強力、勤勉、知的、嫉妬深い、頑固、批判的」と書いてあります。
2つ目のリストには「批判的、嫉妬深い、頑固、知的、強力、勤勉」と書いてあります。
お分かりの通り、1つ目のリストと2つ目のリストの違いは書いてある内容の並び順が違うだけです。

しかし、このリストを見た被験者は、1つ目のリストから連想する人物の特徴を「欠点はあるものの能力が高い人」と評価し、
2つ目のリストから連想する人物の特徴を「欠点のために能力を発揮できない人」と評価しました。

つまり、最初に並べた単語の印象が強く、後に並べた単語の印象を変えてしまっています

この実験結果から
「相手に好印象を与えるためには最初に長所を伝え、後から短所を伝えれば良い」ことが分かります。

 

さらに、このリストに「冷たい」「温かい」という言葉を付け加えると、その言葉が印象に与える大きな力を持つ事も分かっています。
このような単語を「中心的特性」と呼び、中心的特性によって影響を受ける単語を「周辺的特性」と呼びます。

最初に与える印象が、その人のその後のすべての印象になるのです。

 

相手の性格や好みをあらかじめリサーチしておく

初対面の人と会う前に、相手のことをできるだけリサーチしておきましょう。

たとえば、付き合っている人のご両親に初めて挨拶に行くとき。

恋人にご両親についてどんな人なのかできるだけ多くの情報を聞いておきます。
繊細な人なのか、人と騒ぐのが好きな人なのか、礼儀を重んじる人なのか、仕事を頑張る人なのか、動物は好きなのか、
とにかくありとあらゆることを聞いて、どんな人物なのかを想定しておきましょう。

次に、その人物に対して自分がどう接すれば好感を持ってもらえるのか作戦を練ります。

気をつけて欲しいのは、とにかく会話を盛り上げればいいってもんじゃないということです。
もし相手がグイグイ来る人やおしゃべりな人が嫌いだったらどうしますか?
あなたは「うるさくて、軽い奴」だと思われてしまい、第一印象は最悪なものとなってしまいます。

相手の性格に合わせて、自分の接し方を考えましょう。

礼儀を大切にする人と会うなら、服装はフォーマルなものがいいですね。
あなたが学生だったとしても、スーツスタイルがベストです。もちろん和菓子などの手土産も忘れてはいけません。

するとご両親は「結婚の挨拶でもないのだから、そんなにかしこまらなくても良かったのに(笑)」と言ってくれるでしょうけど、
本心では「ここまで礼儀正しくて真面目な人なら、うちの子と付き合わせても大丈夫そうだな」と安心してくれます。

特にご両親との初対面では、あなたの人間性を信頼してもらうことが大切です。
ご両親から見たあなたは、自分の大事な子供と将来結婚するかもしれない人。
自分の子供を幸せにできるような誠実な人間なのか、優しい人柄なのか、真面目に仕事をしてくれそうなのか、そういった視点であなたのことを見ています。

緊張で冗談も言えないくらいガチガチで話しをしても、端々に誠実さを感じれば、ご両親はあなたを高く評価してくれるでしょう。

 

相手の性格、それにシチュエーションなどを考慮して、
何を着ていくべきか、どんな言葉を選ぶべきか、自分のどんな部分をアピールすべきか、慎重に検討しましょう。

 

初対面の人に自分の長所アピールするためのプロフィールを作る

初対面では、相手の望む長所をアピールすることが好印象を与える上で一番大切だと分かりました。

では、具体的にはどうすればいいのでしょうか。

まずは自己紹介用のブロフィールを作ってください
何も難しいことではありません。
自分について重要なポイントを3つに絞って相手に伝えるだけでいいのです。

とは言っても、ひと工夫しておきましょう。
それは「相手が求めている理想像に近いプロフィールを作るという視点を持つ」ことです。

例えば、
あなたが気になっている異性は「真面目な人が好み」だと分かったとします。
その場合は、自分の真面目な部分をアピールするプロフィールを作るのです。
例えば「学歴」が高い人は真面目に受験勉強を頑張った証拠なので、大学名をアピールしても良いでしょう。
将来のために資格の勉強をしているのならそのことを伝えても効果的です。
家族のために仕送りをしている、将来のためにコツコツ貯金をしている、約束の時間は必ず守る、書道三段で字が綺麗など、自分が持っている真面目な部分をピックアップしていくのです。
もちろん嘘はいけません。どうせ後でバレますから。
嘘のない範囲で相手が求めている理想像に近い自分をアピールしましょう。

真面目なことを3つに絞ったら、あとは簡単です。
初対面の自己紹介のときにそのことについて話せばいいのです。
3つも真面目なエピソードが会話の中で出てくれば、相手の脳内には「真面目」というイメージが強く残ります。
「あなた=真面目な人」という印象の出来上がりです。

 

付き合っていくうちに、相手にはあなたが最初に聞いていたほど真面目ではないことが分かってきますが、初対面で植え付けたイメージの凄いところはここからです。
本当のあなたは相手が期待しているほど真面目ではないのですが、相手は都合良く解釈してくれるのです。

例えば、あなたが敬語が苦手でタメ口で話してしまうくせがあるとします。
普通であればタメ口で話す人に真面目な印象は持ちません。世間の常識を身につけていない人という悪い印象を持たれてしまうところです。
しかし最初に相手にはあなたが真面目な人という印象が植え付けられているため
「この人は根は真面目だけど、ざっくばらんなコミュニケーションをする人なんだ」
「自分の前では心を開いてくれているから、くだけた話し方をしてくれているんだ」
と良い方向へ考えてくれるのです。

第一印象はこれほど大きな心理的作用を生むのです。

 

相手にとって理想の自分をブランディングするためには、あらかじめ3つのポイントに絞ったプロフィールを作っておくと、初対面の時に自分を効果的にプレゼンできます。
初対面の人と会うときには、あらかじめプロフィールを用意しておきましょう。

相手にとっては第一印象がその後もずっとあなたのイメージになります。
初対面は、その後の人間関係を左右する最大のチャンスの場です。

偶然にもこの記事を読まれた方はラッキーだと思います。ぜひ周到に準備して新たな出会いを楽しんでください。

 

ただ単に良い人アピールをするんじゃないんだね
求めるタイプは人それぞれだから。真面目な人が好きという人もいれば、おおらかで活発な人が好きという人もいるし。
好きになってもらうためには相手の理想像に自分がなることが大切なんだね

 

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