占い師が、お客さんを信じ込ませるためによく使う会話テクニックをご存知でしょうか?
その一つが、この記事で紹介するフォアラー効果(別名バーナム効果)です。
正しく使えば人間関係を円滑にする方法として非常に有用な会話術です。
ぜひフォアラー効果を知って頂き、周りの人たちや気になる人との信頼関係を築くのに役立てて頂ければと思います。
特に好きな人との会話の中で使えば、相手から深く信頼されて親密な関係になることもできます。
フォアラー効果(バーナム効果・アンビバレンス)とは
今から私が、この記事を読んでいるあなたの性格を当てようと思います。
実は私、占いを20年ほどやっていて、診断した人の数は2万人を超えています。
けっこう評判が良くて、リピーターさんも多いんですよ。
今回は遠隔占いなので細かい部分まで当てるのは難しいですが、ある程度のことは分かります。
占いの結果、あなたの性格はこのように出ました。
「あなたは周りの人には明るい性格だと言われることもありますが、実は内向的で思慮深い一面もあわせ持っています。」
「あなたは束縛されるのが嫌いで自由を愛しています。ただ困難なことに直面したときには辛抱強く耐えることもできる人です。」
あなたの性格はきっとこれに近い人だと思います。
けっこう占いもバカにできないでしょ?
これ、実は全部ウソです(笑)
私は占いなんてやっていませんし、ましてやこの記事を読んでいるあなたの性格が分かるはずもありません。
騙してしまって、すいませんでした。
星占い、血液型占いなどで「占いで分かるあなたの性格診断」みたいなものを見かけたことがあると思います。
そこに書いてあるのはだいたいこんな感じですよね。
さきほどの文章は私が誰にでも当てはまることをある法則に従って書いたものですが、
本当に自分の性格を当てられたように感じた人もいたのではないでしょうか?
冷静に考えればみんなに当てはまることを言われただけなのに、
なぜか本当の自分を言い当てられたと感じてしまう。
この人は本物の占い師かもしれないと思い始める。
そんな心理にさせているのは、この文章がフォアラー効果を利用して作られているからです。
フォアラー効果は、1948年に米国の心理学者フォアによって発見された心理作用です。
フォアは、学生たちにデタラメな性格診断を行いました。
性格診断を受けた学生ひとりひとりに「あなたは〇〇な性格だが、××な側面もあります」という診断結果を、ランダムに配布しました。
例えば以下のような診断結果です。
「あなたは他人から好かれたいと願っている一方で、自己批判をする傾向があります」
「外見的には規律を守り自制心が強いですが、内心では不安になったり弱気になる傾向があります」
「外交的・社交的で愛想の良いときがありますが、内向的で用心深い一面も持っています」
学生の本当の性格とは全く関係のないデタラメな結果を伝えました。
そして学生たちにその診断結果がどの程度自分に当てはまっているか0~5点で採点してもらったところ、
なんと平均4.26点というハイスコアになりました。
多くの学生が診断結果を正しいものだと判断したのです。
学生たちは人間が持っている承認欲求という本能と二面性の指摘によって、デタラメな診断結果を信じてしまったのです。
人間は常に「誰かに自分を認められたい」という欲望と持っています。これが承認欲求です。
自分のことを分かって欲しい、言い当てて欲しいと思っているので、常に考え方にバイアスがかかった状態です。
自分が事実だと思っていることを言い当ててくれる人を探しています。
そこへ二面性を提示して「○○だけど、××だよね」と二つの反する特性を指摘されると、
人間は誰でも二面性を持っているので「この人は自分のことを深く理解している!!」と勘違いしてしまうのです。
(こういった二面性のことを心理学ではアンビバレンスと言います。)
「あなたは他人と仲良くやっていきたいといつも思っているけど、孤独を感じることもありますね」
「あなたは戸惑うことはあっても、最後は自分で決めて行動するタイプですね」
どうですか?
自分の性格を言われたような気がしませんか?
私がフォアラー効果を使って、思いつきで書いた文章です。
フォアラー効果をより高めるには、
「断定的に言うこと」「ポジティブな要素を含めること」「自分だけに向けられた言葉だと感じさせること」などが挙げられます。
あえてコンプレックスを褒めることで、効果が倍増する!!
このフォアラー効果の具体的な活用法を紹介します。
自分の持っている分かりやすい長所は褒められ慣れている場合がよくあります。
広瀬すずさんに「可愛いですね」と言ったところで、広瀬すずさんは産まれてから何千回も言われてきた言葉でしょうから聞き流されてしまうでしょうね。
彼女の心には響きません。
そこで、
あえて相手が人には言わないけれど気にしているところ、
つまりコンプレックスに感じているところを指摘すると効果が絶大になることがあります。
たとえば、
周りの人から「あいつはちょっと自分勝手なところがある」と批判されいてる人を褒める場合は、こんな言葉が効きます。
「君は自分勝手と思われてしまうこともあるけど、自分に正直で一生懸命な人だと私は思うよ」
周りの人から「あいつは強引で、押しが強すぎる」と批判されている人を褒める時はこう伝えてみましょう。
「君が多少強引なやり方をするのは、リーダーの素質があるからだね。仕事ができる人にはそういうタイプが多いよ。」
感情的になりやすいことを短所だと思っている人にはこんな言葉が響きます。
「君の感情が高ぶりやすいのは、素直で感受性がとても豊かな証拠だよ。誰よりも純粋な君は人の気持ちに寄り添うことができる優しい人なんだよ。」
短所の裏側にある長所を指摘することで、フォアラー効果が発揮されて、褒められた相手はとても喜びます。
人には誰しも短所がありますが、悪意があって短所を表に出しているわけではありません。
「悪意はないけどつい出てしまう、自分は誤解されている、できれば短所を直したい、良い面も認めて欲しい」と人は常に思っているものです。
その気持ちをズバンと打ち抜かれると喜びの感情が溢れ出ます。
それと同時に、そんな気持ちを理解してくれたあなたへの信頼も一気に高まります。
人間は本当の自分を理解してもらえたと思うと、相手のことを強く信頼するようになります。
そのため、フォアラー効果をうまく利用すれば良好な人間関係を作ることができます。
気になる異性から信頼を得たり、職場のチームワークを良くしたり、とフォアラー効果はさまざな場面で応用できます。
ぜひこの心理テクニックを使って、周りの人たちを喜ばせてあげてください。
俺がエッチだということを一回忘れてみようか。というか、忘れて下さい。お願いします。
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