仲間外れにされるのは嫌なものです。
自分だけ旅行に誘われなかった、
○○君と××ちゃんが付き合っているのを自分だけ知らなかった、
自分だけ誕生日を忘れられていた。
まあ、いろいろとありますよね。
これすべて私は経験済み。悲しい人生です…。
私に限らず、日本人は同調意識が高いので仲間外れをとても嫌います。
そこでふと思いました。
この心理をうまく活用できないかな?
同調意識をくすぐれば、相手に行動をうながすことができます。
使い方次第で、恋愛や仕事にも応用できます。
仲間外れを嫌がる心理「シンクロニー現象(同調傾向)」とは
シンクロニー現象(別名同調傾向)とは、周りの人たちとの行動や言葉が似てくる現象のこと。
流行や〇〇ブームと呼ばれるような流行りものはこれに当たります。
自分の個性とは違うし本当は興味がない。
でも何となく人に合わせておけば気が楽。
自分もやってみたらそんなに悪い気はしなかった。
こういう心理ですね。
あなたもひとつやふたつ身に覚えがあるかもしれませんね。
シンクロニー現象を証明したのは、シカゴ大学の行動心理学の研究者ノア・ゴールドスタイン准教授です。
彼は1058人のホテル宿泊者に対して以下のような調査を行いました。
ホテルが行うルームメイキング(部屋の掃除)の際に、半数の部屋には「環境保護のためにタオルを交換せず、もう1日だけ継続使用にご協力ください」とメッセージを残し、もう半数の部屋には前述したメッセージにプラスして「約75%の宿泊者様にタオルの再使用をして頂いております。」と嘘のメッセージを付け加えました。
ホテルのタオルは毎日変えて欲しいと思うのが普通ですよね。お金を払って宿泊しているのだし、清潔にして欲しいです。クレームをつけるお客さんがたくさんいても不思議はありません。
ところが結果を見てみると、前者の部屋の宿泊客の35.1%が再使用に協力したのに対し、後者の部屋の宿泊客は44.1%の人が協力しました。
「みんながやっているなら仕方ない。私もやるか。」という心理が働いたんですね。
「みんなやってるよ」
「これやってない人なんていないんじゃない?」
こんな誘い水をかけるだけで人は同調しやすくなります。
具体的な数字で同調させるなら4分の3以上の数字を用いると賛同する可能性が高くなることが分かっています。
恋愛にもシンクロニー現象を応用してみよう
恋愛の場面ではシンクロニー現象をどう活かせばよいでしょうか。
たとえば、こんな場面があります。
今晩こそは彼女をベッドに誘いたいと思っている男性がいます。
「よし!!思い切って誘ってみよう!!」
決意したものの、彼女は軽い女性ではありません。ガードが固いです。
彼女が心を許してくれる一押しが欲しいところです。
こんなときには事前に、
「3回目のデートまでに8割以上の人がお泊りしている」というデータをそれとなく伝えておくと、彼女に同調意識がうまれます。
「3回目のデートまでにお泊りしない人って10%くらいしかいないんだって。みんなけっこう積極的なんだね。」
と冗談っぽく雑談の中で話をしておきましょう。
彼女と仲良くなり、デートを重ね、3回目のデートに誘えたらもう大成功です。
彼女はOKをしてくれています。
シンクロニー現象の力も手伝って、よほど鈍感な女性でない限り3回目のデートには意味があると分かっていますからね。
誘われるかもと期待をしながら来てくれますから、誘ってもやましく思われないし、断られる可能性もぐんと減ります。
女子SPA!(扶桑社)がOL200人にアンケート調査をした結果によると、
1回目のデートでエッチすることが多いと答えたのは25人(12.5%)
2~3回目が99人(49.5%)
4~6回目が55人(27.5%)
それ以上が14人(7%)
となっています。
3回目のデートまでにエッチすることが多いと答えたのは62%なので、
実はさきほどの「3回目のデートまでに8割以上の人がお泊りしている」という話は盛っています。
なぜ話を盛ったかというと、シンクロニー現象は嘘でも効果があるためです。
効果を発揮するためには4分の3(75%)以上の数字にした方が良いので、実際には62%の話を80%にしたわけです。
ちょっとズルいですけどね(笑)
ちなみにOL200人調査で、
初対面の男性とエッチをしたことがあると答えたのは74人(37%)
キスやBまでなら30人(15%)
したことない96人(48%)
初対面の人とのデートでも、キス以上のことをしたことがある人が半数以上います。
みんなすごく積極的ですね。少子化問題なんて嘘のようです。
データを見ても明らかなように、
大人同士がデートをするというのはそういうことなので、男性も女性もある程度心の準備はできています。
あとは、シンクロニー現象を使った心理テクニックなども取り入れて、上手に気持ちを持って行ってあげればスマートな大人の恋愛ができますね。
ビジネスシーンでも使えるシンクロニー現象
シンクロニー現象を利用した心理操作は恋愛以外の場面でも役立ちます。
たとえば、会社の仲間に避けたくなるような仕事やルールを求めるとき。
「明日から朝の会議の時間を少し早めようと思う」と伝えるのではなく、
「ほかのメンバーも賛同してくれたんだが、明日から朝の会議の時間を少し早めようと思う」と、周りはすでに賛成していることも合わせて伝えましょう。
「周りの人たちが賛成してるなら、本当は嫌だけど自分もそうするか…」と受け入れてくれやすくなります。
実際にはほかのメンバーが賛同していなくてもかまいません。
嘘をつくことになりますが、この場合は話をスムーズに通すための良い嘘です。
言うまでもありませんが、相手にバレたり、誰かを傷つけるような嘘は絶対NGです。
信頼を失ってしまいますからね。
話しを盛ったり、嘘をつくときはケースバイケースで慎重に活用しましょう。
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